2017年11月8日水曜日

54-20171108

今回は、歯科医院の従業員の「無断欠勤」に関する条文を作成します。

第〇条(無断欠勤)
1 次の各号の場合には無断欠勤とする。但し、医院がやむを得ないと認めた場合はこの限りではない。
①  第○条の手続きを経ないで欠勤したとき
②  前条第○項の診断書を提出せずに欠勤したとき
③  虚偽の理由で欠勤したとき
④  年次有給休暇の請求に対して時季変更権の行使による変更をしたにもかかわらず欠勤したとき
2 前項により無断欠勤となった場合には、年次有給休暇への振り替えは認めない。但し、本人からの請求に基づき医院が承認した場合はこの限りではない。


次回は、歯科医院の従業員の「無断欠勤」についての条文の解説をいたします。

2017年11月1日水曜日

53-20171101

今回は、歯科医院の従業員の「私傷病欠勤と医師の診断」についての解説をします。

(解説)
1 従業員は、使用者(院長)との労働契約に基づいて労務提供義務を負っています。「欠勤」は労務提供義務の全部不履行であり、欠勤の理由を明らかにする責任は従業員の側にあります。また、経営者(院長)は、労務管理上、従業員の健康状態を把握しておく必要があります。

2 歯科医院は、「アポイント制」を採っており、その日の診療件数とそれに必要なDH等の人員があらかじめ計画されています。したがって、欠勤者がでると他の従業員に負担がかかるだけでなく、患者さんにも迷惑をかけることとなり、ひいては顧客満足度が低下することになります。ですから、いわゆる「仮病」を使って労務提供義務を免れようとする従業員に対しては、医師の診断を求めることは心理的にも有効な対処方法です。

3 従業員の主治医が作成する診断書に「自宅療養を要す」等と記載されていても、その診断書だけで従業員の健康状態を判断するのは労務管理上適切ではありません。したがって、主治医と面談して診断書の内容について確認することが必要です。この場合、従業員は主治医との面談が実現するように協力すべきことを規定しました。

4 主治医との面談に加えて必要があれば、医院の指定する医師の受診を求めることができる旨を規定しておいたほうがいいでしょう。


次回は、歯科医院の従業員の「無断欠勤」についての規定を作ります。

2017年10月25日水曜日

52-20171025

今回は、歯科医院の従業員の「私傷病欠勤と医師の診断」に関する条文を作成します。

第〇条(私傷病欠勤と医師の診断)
1 医院は、従業員が私傷病を理由に欠勤するときは、医師の診断書の提出を求めることがある。
2 前項の場合、医院が当該診断書を作成した医師に対する面談による事情聴取を求めた場合、従業員はその実現に協力しなければならない。
3 第1項の診断書が提出された場合であっても、必要があれば従業員に対して医院の指定する医師の診断を求めることがある。


次回は、歯科医院の従業員の「私傷病欠勤と医師の診断」についての条文の解説をします。

2017年10月18日水曜日

51-20171018

今回は、歯科医院の従業員の「欠勤・遅刻・早退・私用外出」についての解説をします。

(解説)
1 従業員は、使用者(院長)との労働契約に基づいて労務提供義務を負っています。「欠勤」は労務提供義務の全部不履行、「遅刻・早退・私用外出」はその一部不履行となります。

2 労務提供義務を免除するには、使用者(院長)の「承認」又は「許可」が必要です。従業員の「届出」だけで労務提供義務が消滅することはありません。ですから、「・・・に届け出なければならない」と定めている就業規則は、「承認制」又は「許可制」に変更すべきです(注:「有給休暇」は労働者の権利なので、「届出」で足ります)。

3 「欠勤」と「遅刻」については、やむを得ない事情により事前に「承認」を得ることが難しい場合がありますから、このような場合には例外的に事後承認を認めました。しかし、「早退・私用外出」は、必ず事前の「承認」を得るようにしましょう。



次回は、歯科医院の従業員の「私傷病欠勤と医師の診断」についての規定を作ります。

2017年10月5日木曜日

50-20171005

今回は、歯科医院の従業員の「欠勤・遅刻・早退・私用外出」に関する条文を作成します。

第〇条(欠勤・遅刻・早退・私用外出)
1 従業員が自己の都合で欠勤、遅刻、早退、又は勤務時間中に私用外出するときは、事前に申し出て院長の承認を得なければならない。
2 欠勤、遅刻に限り事前に承認が得られない事情があるときは、事後すみやかに院長に理由・状況等を届け出て、その承認を得なければならない。


次回は、歯科医院の従業員の「欠勤・遅刻・早退・私用外出」についての条文の解説をします。

2017年9月29日金曜日

49-20170929
今回は、歯科医院の従業員の「出退勤」についての解説をします。

(解説)
1 労働基準法上の労働時間とは、「労働者が使用者の指揮命令下に置かれている時間をいい、右の労働時間に該当するか否かは、労働者の行為が使用者の指揮命令下に置かれたものと評価することができるか否かにより客観的に定まるものであって、労働契約、就業規則、労働協約等の定めのいかんにより決定されるものではない。」(三菱重工長崎造船所事件・最高裁平成12年判決)とされています。

2 歯科医院では、指定された制服や作業服に着替える時間、朝礼に要する時間、清掃や治療器具を準備する時間、後片付けの時間、終業後の私服に着替える時間なども使用者の指揮命令下に置かれていると考えられるので、労働時間に含まれます。したがって、これらを全部合計した実労働時間が8時間を超える部分については、割増賃金を支払う必要があります。

3 所定の服装に着替えた後及び業務終了後直ちにタイムカードを打刻するようにした場合、所定の服装に着替える時間及び終業後の私服に着替える時間を労働時間に算入する必要があります。着替える時間には個人差があるので、従業員とよく話し合って、合理的な時間を設定しましょう。

4 私は、上記3の合理的な時間に相当する時間を、通常の休憩時間のほかに交代休憩(名称及び具体的な時間は医院の状況を考慮して就業規則で定めます)として与え、かつ、この時間を実労働時間として取扱うようにお薦めしています。このようにすれば、所定の服装に着替える時間及び終業後の私服に着替える時間を労働時間に算入することになるだけでなく、トイレの時間を確保し(繁忙時にはトイレに行けないという苦情が結構多い)、立ち仕事からくる疲労や集中力の低下を回避することができるメリットがあります。


次回は、歯科医院の従業員の「欠勤、遅刻、早退、私用外出」についての規定を作ります。

2017年9月6日水曜日

48-20170906

今回は、歯科医院の従業員の「出退勤」に関する条文を作成します。

第〇条(出退勤)
従業員は、出勤及び退勤について次の事項を守らなければならない。
①  始業時刻前に医院に到着し、始業時刻とともに業務を開始すること
②  所定の服装に着替えた後及び業務終了後直ちにタイムカードを打刻すること
③  終業時刻後は、時間外労働の業務命令がない限りすみやかに退勤すること
④  タイムカードの不正打刻、始業・終業時刻の不正記録や不正申告は、厳にこれを禁止する


次回は、歯科医院の従業員の「出退勤」についての条文の解説をします。