220-20230301
今回は「懲戒の加重」について解説します。
(解説)
1 懲戒を加重する(重いレベルの懲戒処分を選択する)場合は、処分の相当性を慎重に検討する必要があります。218回で解説したように、どのような懲戒処分を選択するかは懲戒権者である使用者(院長)の裁量に属しますが、その処分は従業員の行為と処分とのバランス(相当性)が要求されます。
2 使用者(院長)がこの裁量判断を誤り、不当に重い処分を選択すれば、使用者の懲戒権の行使は、たとえ就業規則に定める懲戒事由に該当する事実がある場合でも、その処分が客観的に合理的理由を欠き社会通念上相当として是認できないときは、権利の濫用として無効になります(労働契約法15条)。
次回も引続き「懲戒の加重」について考えます。
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