2019年8月20日火曜日


102-20190820

今回は「年次有休休暇」の解説をします。

(解説)
1 年次有休休暇とは、毎年一定の日数の休暇を有給で保障することにより、労働者が休息や余暇を享受し、健康で文化的な生活を実現することを目的とした制度です。
この年次有休休暇は、労働基準法39条に規定されていますが、年休の日数(1項~4項)や年休日の賃金(7項)は、いずれも労働条件の最低基準であって、この基準に達しない合意(契約)は無効となり、無効となった部分は労働基準法39条の基準が適用されることになります(労働基準法13条)。
その意味で、労働基準法39条に定める年休は「法定年休」といいます。

2 これに対して、労働基準法上の年休(法定年休)を上回る年休を「法定外年休」といいます。
歯科医院では、最近、利用目的を限定して特別の年休(例えば、「誕生日休暇」、「デート休暇」、「リフレッシュ休暇」、「家族サービス休暇」など)を与える医院が増えています。
歯科衛生士等の確保や定着に大きな効果がある制度であると言えます。

次回も「年次有給休暇」の解説をします。

2019年7月18日木曜日


101-20190718

今回は、「年次有給休暇」に関する条文を作成します。

第○条(年次有給休暇)
5 第1項の出勤率の算定にあたっては、次の期間は出勤したものとして取扱う。
①  年次有休休暇を取得した期間
②  産前産後の休業期間
③  育児介護休業法における育児休業期間、介護休業期間及び子の看護休暇を取得した期間
④  業務上の傷病による休業期間
6 当該年度に新たに付与した年次有休休暇の全部又は一部を取得しなかった場合には、その残日数は翌年度に限り繰り越される。
7 従業員は、医院が事前に承認した場合、別に定める細則に基づき、半日単位で年次有休休暇を取得することができる。
8 年次有休休暇を取得した期間については、所定労働時間労働した場合に支払われる通常の賃金を支給する。

次回は「年次有給休暇」の条文の解説をします。

2019年7月11日木曜日




100-20190711

今回は、「年次有給休暇」に関する条文の第3項と第4項を作成します。

第○条(年次有給休暇)

3 従業員は、年次有給休暇を取得しようとするときは、原則として指定する最初の休暇日の3日前までに医院に対して書面により届け出なければならない。
これに反する年次有給休暇の申出は、院長が承認した場合に限り年次有給休暇として扱う。
4 医院は、従業員が具体的時季を指定して請求した場合には、指定された時季に年次有休休暇を与える。
但し、指定された時季に年次有休休暇を与えることが事業の正常な運営を妨げる場合においては、従業員の指定した時季を変更することができる。

次回も引続き「年次有給休暇」の条文を作成します。


2019年7月3日水曜日


99-20190703

今回は、「年次有給休暇」に関する条文の第1項と第2項を作成します。

第○条(年次有給休暇)
1 医院は、従業員に対し、雇入日を起算日とし、労働基準法39条の規定に従い、勤続年数に応じて以下の区分により年次有給休暇を与える。
但し、年次有給休暇を付与される者は、前年度(初年度の初日に付与される年次有給休暇については付与日前6か月)の全労働日の8割以上出勤した者に限る。
なお、本条において年度とは、採用後6か月経過日から1年ごとに区分した期間をいう。

勤続年数
6ヵ月
1年
6ヵ月
2年
6ヵ月
3年
6ヵ月
4年
6ヵ月
5年
6ヵ月
6年6ヵ月
以上
付与日数
10日
11日
12日
14日
16日
18日
20日









2 前項の規定にかかわらず、週所定労働時間が30時間未満で、週所定労働日数が4日以下又は年間所定労働日数が216日以下の者に対しては、次の表のとおり勤続年数に応じた日数の年次有給休暇を与える。

労働日数
所定労働日数
勤 続 年 数

6ヵ月

1年
6ヵ月
2年
6ヵ月
3年
6ヵ月
4年
6ヵ月
5年
6ヵ月
6年6ヵ月以上
4日
 169日~216日
7日
8日
9日
10日
12日
13日
15日
3日
 121日~168日
5日
6日
6日
8日
9日
10日
11日
2日
  73日~120日
3日
4日
4日
5日
6日
6日
7日
1日
  48日~ 72日
1日
2日
2日
2日
3日
3日
3日


次回は、「年次有給休暇」に関する条文の第3項以下を作成します。

2019年6月27日木曜日


98-20190627

今回も引続き「事業場外労働」の解説をします。

(解説)
5 事業場「外」労働と事業場「内」労働が混在する場合の取扱について、次のような通達が出されています。
①労働時間の全部又は一部について事業場外で業務に従事した場合において、労働時間を算定し難いときは、所定労働時間労働したものとみなされ、労働時間の一部について事業場内で業務に従事した場合には、当該事業場内の労働時間を含めて、所定労働時間労働したものとみなされるものであること。
②当該業務を遂行するためには通常所定労働時間を超えて労働することが必要となる場合には、当該業務の遂行に通常必要とされる時間労働したものとみなされ、労働時間の一部について事業場内で業務に従事した場合には、当該事業場内の労働時間と事業場外で従事した業務の遂行に必要とされる時間とを加えた時間労働したものとみなされるものであること。
なお、当該業務の遂行に通常必要とされる時間とは、通常の状態でその業務を遂行するために客観的に必要とされる時間であること。

6 この通達によると、①所定労働時間労働したものとみなす場合(労働基準法38条本文の場合)は、一部の事業場内労働を含めてみなすということ。②通常所定労働時間を超えた時間の労働とみなす場合(同条ただし書の場合)は、一部の事業場内労働時間と事業場外みなし時間とを加えたものとみなすということになります。
事業場外労働、特に事業場外労働と事業場内労働が混在する場合は複雑なケースが多いので、社会保険労務士にご相談ください。

次回は「年次有給休暇」の条文を作ります。

2019年6月19日水曜日


97-20190619

今回も引続き「事業場外労働」の解説をします。

(解説)
3 労働基準法38条の2第1項ただし書の場合において、当該業務に関し、当該事業場に労働者の過半数で組織する労働組合があるときはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がないときは労働者の過半数を代表する者との書面による協定があるときは、その協定で定める時間を当該業務の遂行に通常必要とされる時間とし、この協定は労働基準監督署長に届出なければなりません(労働基準法38条の2第2項・3項)

4 前述の2と3を要約してみましょう。
従業員が労働時間の全部又は一部について事業場外で業務に従事した場合において、労働時間を算定しがたいときの労働時間の算定(把握)は次の3つになります。
①原則として所定労働時間労働したものとみなす。
②当該業務を遂行するためには、所定労働時間を超えて労働することが必要になる場合には、当該業務の遂行に通常必要とされる時間労働したものとみなす(所定時間外労働となる)。
③所定時間外労働となる場合に、労使協定が締結されているときは、その協定で定める時間を当該業務の遂行に通常必要とされる時間とするということになります。

次回も引続き「事業場外労働」の解説をします。

2019年6月12日水曜日


96-20190612

今回は「事業場外労働」の解説をします。

(解説)
1 訪問歯科診療や学校等の検診など、歯科医院の従業員の業務が医院外(事業場外)で行われることがあります。
このような事業場外労働に対応するため、従業員に事業場外労働を命じることができる旨を定めたのが第1項です。
ただし、労務の提供を院内(事業場内)に限る合意をしている従業員に対しては、事業場外労働を命じることはできません。

2 事業場外労働の場合にも、使用者は従業員の労働時間を算定(把握)する義務があります。このため、第2項本文で、原則として業務日報等により労働時間を算定することとしました。
しかし、場合によってはそれが困難な場合があります。このような場合に、労働基準法は「労働者が労働時間の全部又は一部について事業場外で業務に従事した場合において、労働時間を算定し難いときは、所定労働時間労働したものとみなす。ただし、当該業務を遂行するためには通常所定労働時間を超えて労働することが必要となる場合においては、当該業務に関しては、厚生労働省令で定めるところにより、当該業務の遂行に通常必要とされる時間労働したものとみなす」と規定しています(労働基準法38条の2第1項)。

次回も引続き「事業場外労働」の解説をします。