178-20220112
今回も引き続き「整理解雇」について解説します。
(解説)
29 整理解雇は、①経営困難を理由とする「危機回避型」と、②余剰人員を削減する「合理化型」に分けられます。複数の労働者を解雇するようなイメージがありますが、使用者の経営上の都合を理由とする人員削減であれば、たとえ1名の解雇であっても整理解雇として取扱うべきだとされています。したがって、歯科医院が経営上の都合で歯科衛生士、歯科助手、歯科受付等を一人でも解雇する場合は整理解雇となり、以下に述べる厳しい解雇規制があります。
30 整理解雇が解雇権の濫用にならないかどうかについて裁判例は、整理解雇の4要素(①人員削減の必要性があること、②使用者が整理解雇回避のための努力を尽くしたこと、③被解雇者の選定基準及び選定が公正であること、④労働者に対して必要な説明や協議を行なったこと)を設定し、これらの4要素を含む諸事情を総合考慮して整理解雇の有効性を判断しています。
次回も「整理解雇」について解説します。
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