2018年8月27日月曜日


81-20180827

今回は、「代休」に関する条文を作成します。

第○条(代休)
1 前条第1項の特定された休日について、振替休日の手続によらずに労働させた場合は、医院の業務上の判断により代休を与えることができる。
2 前項の代休の日は無給とする。ただし、当該休日労働が法定休日労働に該当する場合は労働基準法所定の割増賃金(0.35)を支払い、当該休日労働が所定休日労働の場合で法定時間外労働に該当する場合は、労働基準法所定の割増賃金(0.25)を支払う。

次回は、「代休」の条文について、解説をします。

2018年8月22日水曜日


80-20180822

今回も引続き「休日及び休日の振替」について解説します。

(解説)
5 本条第3項で、業務上やむを得ない事由がある場合には、すでに特定された休日を他の日に振替えることができると定めています。これを受けて、本条第4項で、その休日振替の方法を定めています。
このように、就業規則で休日を振替えることができる旨の規定を設け、これによって休日を振替える前に、あらかじめ振替えるべき日を特定して振替えを行った場合は、当該休日(すでに特定された休日)は労働日となり、休日に労働させたことにはなりません。
しかし、休日の振替の方法によらずに、すでに特定されていた休日に労働させた場合は、たとえその後に「代休」を与えても、当該休日は休日労働となり、賃金支払義務が発生します。(昭和23年及び63年通達)。

6 本条1項にかかわらず、1か月単位の変形労働時間制などの変形労働時間制を採用している場合の休日は、本条5項により労使協定で定めることになります。

次回は、「代休」に関する条文を作成します。



2018年7月25日水曜日


79-20180725

今回も引続き「休日及び休日の振替」について解説します。

(解説)
3 歯科医院では、子どもをもつ正社員のDHも少なからず働いています。医院は、このような従業員が、家庭と仕事を無理なく両立できるように配慮すべきでしょう。それが、ひいては従業員の定着に資することになります。
このため、この就業規則では、年間の休日数を特定し、それを月ごとに割振り、翌月の具体的な休日を当月の15日までに従業員に通知する方法を採用しました。
医院は、子どもをもつDHの要望をできるだけ容れて、休診日以外の休日を決定することになります。

4 この就業規則では、法定休日を特定していません。どの日が法定休日かを特定した場合、その日に休日出勤をさせれば(たとえ同一週内に所定休日を取得しても)、その日は法定休日労働となり、法定休日労働割増賃金の支払が必要になります。

次回も引続き「休日及び休日の振替」の解説をします。

2018年7月18日水曜日


78-20180718

今回は「休日及び休日の振替」について解説します。

(解説)
1 「使用者は、労働者に対して、毎週少なくとも1回の休日を与えなければならない」(労働基準法35条1項)。これを「法定休日」といいます。ここで「休日」とは、従業員が労務の提供義務を負わない日のことであり、1週間の内のどの日にするかについては、法令に何も定められていないので、労働契約(就業規則)で自由に定めることができます。

2 「法定休日」のほかに、労働契約(就業規則)で定める休日を「所定休日」といいます。したがって、休日は、「法定休日」と「所定休日」を併せた日数ということになります。

次回も引続き「休日及び休日の振替」の解説をします。

2018年7月3日火曜日


77-20180703

今回は、「休日及び休日の振替」に関する条文を作成します。

第〇条(休日及び休日の振替)
1 当院の休日は、年間○日以上となるように毎月の「勤務表」で特定し、翌月の休日を当月の15日までに各従業員に通知する。
2 前項の休日のうち、法定休日を上回る休日は、所定休日とする。
3 業務上やむを得ない事由がある場合には、第1項の休日を他の日に振替えることができる。
4 前項の場合、振替えは次の方法で行う。
  休日を当該休日より後の労働日に振替える場合は、対象となる休日の前日の勤務終了時刻までに、該当する従業員に対して通知する。
  休日を当該休日より前の労働日に振替える場合は、対象となる労働日の前日の勤務終了時刻までに、該当する従業員に対して通知する。
5 変形労働時間制を採用する場合の労使協定等により別段の定めがなされた場合の休日は、当該労使協定等の定めるところによる。

次回は、「休日及び休日の振替」の条文について、解説をします。

2018年6月27日水曜日


76-20180627

今回も「公民権行使の時間」について解説します。

(解説)
1 公民としての権利行使や公の職務執行が短時間で終了する場合は、医院の業務に支障を及ぼさないが、議員などは長期にわたる活動であり、裁判員なども数日以上に及ぶ場合がある。
このような場合には、医院の業務に支障を与えることになるので、解雇又は休職処分が許されるかという問題が生じる。
市会議員への就任を理由に解雇したケースについて「著しく業務に支障を生じる場合、或いは業務の支障の程度が著しいものでなくとも、他の事情と相俟って、社会通念上相当の事由があると認められる場合」には解雇は許されるとする裁判例(社会新報社事件 昭和55年浦和地裁判決)がある一方、「地方議会議員への就任ということだけを理由として、当該労働者を、解雇、休職、その他の不利益処分に付することは許されない」とする裁判例(森下製薬休職事件 昭和55年大津地裁決定)がある。
歯科医院の場合、他の職務への転換ができず、代替のDHを確保することが困難な事情にあるので、労働関係の継続を期待しがたいといえる状況になった場合には、解雇も許されるのではないかと考えます。

2 従業員に必要な時間を付与した場合、その時間に対応する賃金を有給にするか、無給にするかについては労働基準法に規定がなく、労使の自治にゆだねられています。この就業規則では、原則として有給とするが、日当が支給されるような公の職務の執行については、これに相当する額を給与から控除できるとしました。

次回は「休日及び休日の振替」の条文を作ります。

2018年6月13日水曜日


75-20180613

今回は、「公民権行使の時間」について解説します。

(解説)
1 「公民」とは、「国家又は公共団体の公務に参加する資格ある国民」であって、「公民としての権利」とは、「公民に認められる国家又は公共団体の公務に参加する権利」のことです。
主なものは、①選挙権及び被選挙権、②最高裁判所裁判官の国民審査、③特別法の住民投票、④憲法改正の国民投票、⑤地方自治法に基づく住民の直接請求権などです。
しかし、選挙応援、私的な権利を実現するための訴訟(たとえば、民事損害賠償請求)などは公民としての権利に含まれないと考えられています。

2 「公の職務」とは、国または地方公共団体の公務の適正な執行をはかる職務や、民意を反映するための職務を指します。
主なものは、①議員、②裁判員、検察審査会等の委員、③裁判所・労働委員会の証人、④選挙立会人などです。
しかし、単に労務の提供をするだけのもの(たとえば、地域の消防訓練)は、公の職務に含まれないと考えられます。

3 院長は、従業員が労働時間中に、上記の公民としての権利や公の職務を執行するために必要な時間を請求した場合には拒んではなりません。例外的に、権利の行使や公の職務の執行に支障とならない限度で時刻の変更が認められているに過ぎません(労働基準法7条)


次回も引続き「公民権行使の時間」について解説します。