2020年12月8日火曜日

 

20201208

今回は、「妊産婦従業員の労働時間」の解説をします。

(解説)

1 「妊産婦」とは、妊娠中の女性及び産後1年を経過していない女性をいいます(労働基準法64条の3第Ⅰ項)。労働基準法は、妊産婦が請求した場合は、たとえ時間外労働の労使協定や休日労働の労使協定を締結していても、法定時間外労働や法定休日労働をさせてはならないとしており(労働基準法66条2項)、同様に妊産婦が請求した場合は深夜労働をさせてはならないとしています(労働基準法66条3項)。歯科医院における業務、特に歯科衛生士の業務は立って行なう業務が多いので、時間外労働、休日労働、深夜労働を禁止することは、母性保護の見地からも重要です。

2 労働基準法は、妊産婦が請求した場合には、災害等による臨時の必要がある場合であっても、時間外労働、休日労働をさせてはならないとしています(労働基準法66条2項)。これをふまえて、たとえ就業規則で緊急災害時の時間外労働、休日労働を命令する規定を設けていても、妊産婦従業員には時間外労働、休日労働をさせないことにしました。

次回も、「妊産婦従業員の労働時間」の解説をします。

2020年11月23日月曜日

 

130-20201123

今回は「妊産婦従業員の労働時間」に関する条文を作成します。

第○条(妊産婦従業員の労働時間)

1. 医院は、妊娠中及び産後1年を経過しない女性従業員が請求した場合には、第○条(時間外労働命令)、第○条(休日労働命令)に基づく労働及び深夜労働をさせないものとる。

2.医院は、前項の従業員が請求した場合には、第○条(緊急災害時等の時間外労働・休日労働)に基づく労働をさせないものとする。

3.医院は、第1項の従業員が請求した場合には、変形労働時間制を定めている場合であっても、1週間について40時間、1日8時間を超えて労働させないものとする。

次回は、「妊産婦従業員の労働時間」の解説をします。

2020年11月5日木曜日

 

「資料としてすぐに使える歯科就業規則の雛形」が完成しました。

現在就業規則を制定しそれに基づいて労務管理を行なっている歯科医院の場合は、その就業規則に変更すべき箇所がないか、あるとすればどのように変更すべきか、この「雛形」がそのヒントと情報を提供します。

これから就業規則の制定を考えている歯科医院は、この「雛形」から必要な条項を選び、必要に応じて削除・変更することによって、自院に最適な就業規則を制定することができます。

価格(税込み) 1冊  4,800

詳しくは、ホームページをご覧ください。

 

129-20201020

今回も引続き「特別休暇」の解説をします。

(解説)

3 本条3項は、特別休暇の取得手続を定めています。原則として文書によって申請し、院長の承認を受けることとしています。慶弔等特別休暇の事由は従業員の私的生活領域で発生するものなので、院長は通常これを知ることができません。ですから、特別休暇を取得できる場合を限定的に定め、かつ運用を厳格にしないとずさんな権利行使が行なわれるおそれがあります。ただし、出産や死亡は予測が困難ですから、事後に申請することも可能にしました。

4 本条第4項は、特別休暇の取得手続を守ってもらうために、これを怠った場合は原則として無断欠勤として取扱うこととしました。 

5 本条第5項は、特別休暇中の賃金の支払について、所定労働時間労働した場合に支払われる通常の賃金を支払うこととしました。ただし、第18号(裁判員等になった場合)については、日当が支給される場合がありますから、どのような取扱にするかは社会保険労務士にご相談ください。

次回は、「女性従業員の労働時間・休憩・休暇」に関する条文を作成します。

2020年10月27日火曜日

 「資料としてすぐに使える歯科就業規則の雛形」が完成しました。

労働条件に関する従業員の疑問や質問に対して、どのように説明したらいいものか困った経験はありませんか?

労働法の大改革である働き方関連法令が成立し、その一部は歯科医院など中小規模の事業所に対しても、2019年4月から適用されていますが、従来の就業規則や雇用契約を見直す必要はありませんか? 

この「雛形」は、院長が従業員の労働条件に関する疑問や質問に対して回答し、トラブルを避け、従来の就業規則や雇用契約を見直すための参考資料となることを目的に作成しました。

従業員の採用から退職までの人事・労務管理に必要な条文を網羅し、かつ参考にしたい条項を容易に検索できるように目次をつけたので、参考資料として大いに活用していただけるものと思います。

価格(税込み) 1冊 4,800円 

詳しくは、ホームページをご覧ください。

https://sites.google.com/view/sikakisoku

2020年9月30日水曜日

 

128-20200930

今回は「特別休暇」の解説をします。

(解説)

1「特別休暇」は「年次有給休暇」と異なり、必ずしも付与しなければならないものではありません。しかし、歯科医院において特別休暇は、従業員を確保し定着させるために有効な制度です。 また、年次有給休暇が発生していない従業員に慶弔事由が発生したため休暇をとらざるを得ない場合に、この日を欠勤にして無給とすることは当該従業員にとって酷な場合があります。このような理由から、歯科医院の多くは特別休暇を付与する傾向にあります。

 2 第1項1号(結婚休暇)は、常識の範囲を超えた時季に突然特別休暇を申請されるのは労務管理上困りますから、入籍日から起算して6か月以内に取得しなければならないという制限を加えています。また、最近では海外新婚旅行などが増える傾向にあるので、特別休暇の日数には歯科医院の休診日(定休日)を含むこと(第2項)としています。

次回も引続き「特別休暇」の解説をします。

2020年9月3日木曜日


127-20200903

今回は、「特別休暇」に関する条文を作成します。

第○条(特別休暇)
1 次の各号の一に該当するときは、従業員の請求により、当該各号に定める日数の特別休暇を与える。
  従業員が結婚するとき(入籍日から起算して6か月以内に取得するものとする) 連続○日
  子が結婚するとき  ○日
  兄弟姉妹が結婚するとき  ○日
  妻が出産するとき  ○日
  配偶者、子、父母(養父母を含む)が死亡したとき  ○日
  孫、兄弟姉妹、本人の祖父母、配偶者の父母が死亡したとき  ○日
  兄弟姉妹の配偶者、配偶者の祖父母、配偶者の兄弟姉妹が死亡したとき  ○日
  従業員が、裁判員、補充裁判員又は裁判員候補者となった場合  必要な日数又は必要な時間
  その他前各号に準じ歯科医院が必要と認めたとき  必要と認めた期間
2 前項第1号の休暇日数には、歯科医院の休診日(定休日)を含むものとする。
3 従業員は、第1項の特別休暇を取得しようとする場合、歯科医院に対して事前に文書により申請し、その承認を受けなければならない。
但し、第1項第4号から第7号の場合について、やむを得ない事由により事前に申請することができないときは、事後すみやかに申請して承認を得なければならない。
4 従業員が前項の手続を怠った場合は、原則として無断欠勤として取扱う。
5 前項の特別休暇期間中については、歯科医院の休診日(定休日)を除き、所定労働時間労働した場合に支払われる通常の賃金を支給する。

次回は、「特別休暇」に関する条文の解説をします。